ANYCUBICからPhoton Mono Xのアップグレードバージョンが登場しました。大型が造形できる光造形式3Dプリンターの詳細をレビューします。

Photon Mono X2
特徴
すでに発売済みのMono XやMono X 6Kとの比較もしながら新しい特徴を見ていきます!
レーザー彫刻されたビルドプレート

Anycubic Photon Mono X2のビルドプレートは、印刷物の剥離を容易にするテクスチャーチェッカーボードパターンを採用し、接着性と印刷成功率を劇的に向上させました。これはMono XやMono X 6Kには搭載されていなかった新しいビルドプレートかなと思います。
高解像度化

ディスプレイの画素数は4K+で、解像度は4,096×2,560pxです。Photon Mono Xから4%向上した最大48μmの単画素精度で、より高いディテールを表現します。一方で6Kは34 μmですので、この辺りは純粋にMono Xの後継としての位置付けとなるのでしょう。
さらに広くなった造形サイズ

今回、9.1インチのモノクロ画面が実装されたAnycubic Photon Mono X2は、Photon Mono Xよりも3.8%広いプリントエリアを持っておりまして、大きなオブジェクトや複数のミニチュアを一度にプリントすることが可能です。6Kの方は9.25インチの画面なので、こちらも6Kよりも広い!というわけではなさそう。
改良されたUV光源
改良されたAnycubic LighTurboマトリックス光源を搭載し、液晶画面に対して平行・垂直にUV光を照射することで、より均一な光照射を実現し、印刷モデルの品質を向上させています。この辺りは、前機種同士の単位が違いまして、単純に比較することが難しい表記となっております。
Mono X2 | Mono X | Mono X 6K |
< 27,320 lux power density | high-quality filament(wavelength 405nm) | Parallel matrix (LED x 40) |
安定性の向上

Photon Mono X2は、デュアルリニアガイドとPOM製クリアランスナット、防振構造の採用によりZ軸の走行精度を確保し、レイヤーラインを効果的に排除することができるようになりました。つまりより安定した滑らかな造形物の出力が期待できます。Z軸の数値的な精度は10umとMono XやMono X 6Kと同様でした。
スクリーンプロテクター搭載

Mono X2にはスクリーンプロテクターが付属しているので、誤って画面を傷つけてしまうことを防ぎ、液晶画面を長持ちさせることができます。また、保護フィルム1枚と工具も付属しています。
プロテクタに関してはMono X 6Kの方で言及がありまして、アンチスクラッチフィルムという交換可能なフィルムが搭載されているようです。
スペック比較
一部言及がなかったので書けなかったのですが、スペックを比較するとこんな感じです。
重量が大変軽くなった一方で造形サイズの高さのマックスが200mmとMono Xよりも小さくなっていそうです。価格はMono X と Mono X 6Kの中間といったところでしょうか。
Photon Mono X2 | Photon Mono X | Photon Mono X 6K | |
公式価格 | $429.00 | $369.00 | $499.00 |
Z軸精度 | 10um | 10um | 10um |
マシン重量 | 7kg | 10.8kg | 11kg |
LCD解像度 | 4096x2560px(4K+) | 3840x2400px(4k) | 5760x3600px(6k) |
LCDサイズ | 9.1″モノクロ | 8.9’’ モノクロ | 9.25’’ モノクロ |
XY解像度 | – | 50 microns | 34 microns |
造形サイズ | 200x196x122mm | 245x192x120mm | 245x197x122mm |
プリント最大速度 | 60mm/h | 60mm/h | 80mm/h |
まとめ
新登場のPhoton Mono X2を前機種のMono XやMono X 6Kと比較しました。
新しいビルドプラットフォームはどんなものか少し試してみたいなーと思いました。気になる方はぜひチェックしてみてください。



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