東京都の竹芝にて、2022年11月3日(木)〜 2022年11月6日(日)の間、3Dプリンタとバイオプラスチック・コンポジット材で制作したオブジェの展示が開催されます。
大変興味深い展示なので、3Dプリンター好きの視点から詳細をみていきます。
みらい作庭記 Ⅱ -2022 Autumn-
『作庭記』は日本最古の庭園書で、作庭の基本的な作法がまとめられた文献です。本展示でも、文献の内容を継承しながら、3Dプリンターなどの技術を活用し、公園と庭園のあいだを生み出すような「新たな庭」を作るというのが、タイトルに込められた意味だそうです。
新たな庭という空間にはどのようなものが配置されるのでしょうか。
正確に作品内容をお伝えするために、プレスリリースからの原文ママで記載いたします。
和葉
作者:坂田 拓人さん(慶應義塾大学環境情報学部4年 紋葉プロジェクトチーム)
制作者コメント:自生する植物の葉脈を転写(トレース)して3Dプリントした基本構造に、食料残渣などを活用したDIYバイオプラスチックを組み合わせ、本物の葉っぱを模倣した標本作品を制作しました。作品には植物の種が埋め込まれていて、繊細で美しい葉脈の形状に加え、豊かな植物の生態系が保存されています。人工的に作られた自然を手に、数百年の時をまたぐ「庭園」の妄想をお楽しみください。
(技術協力:松岡 康友 慶應義塾大学特任准教授)
菌糸の間(ま)
作者:鳥居 巧さん(慶應義塾大学環境情報学部4年)
制作者コメント:きのこを構成している糸状の材料である「菌糸」と、土に還る生分解性プラスチックを使用して曲面壁(パーティション)を製作し、屋外空間の中に半プライベートな囲みの空間を生み出します。菌糸は現在新しいバイオマテリアルとして世界で注目されている新素材です。素材のもたらす不思議な風合いをウォーターズ竹芝の景色と合わせて楽しんでいただけると幸いです。
つちだるま
作者:松木 南々花さん(慶應義塾大学環境情報学部4年)
制作者コメント:3Dプリントした中空の構造物に森から採取した土を投入し、表面に苔を巻き付けた遊具を制作しました。等高重心立体と呼ばれる立体で、優しく転がすと左右に揺れながら進みます。いくつか異なる形状の遊具があり、それぞれが別の軌跡を描いて転がります。日常で触れる機会の少ない苔や土を、存分に見て触れて五感で体験してください。
慶應義塾大学SFC田中浩也研究室について
田中浩也研究室は、2005年の発足以降3D/4Dプリンティングの可能性に着目し、先端を切り開いてきた研究室です。
4Dプリンティングとは、3Dプリンティングに時間要素を加え、時間経過によって形状や機能性が変化するものです。
現在は、「かたちの計算」「循環型マテリアル」「デザイン原論」の3つのテーマをもとに研究を深め、展示実験に取り組まれています。
これから学ぼうと思っている方はぜひ研究室のサイトをチェックしてみてください。大変多くの取り組みが紹介されていて、とても刺激になります!
田中教授は多くの書籍にも携わっておられます。これも田中教授の本だったのか!と改めて調べてみて驚きました。
例えばこの本、私も学生時代にこの本を愛読しました。
最近は数理モデルを活用したモデリングを学習しているので、こちらの本も非常に興味深く購入することにしました。
展示概要
期間 | 2022年11月3日(木)〜2022年11月6日(日) |
時間 | 11:00 ~ 16:00 |
会場 | ウォーターズ竹芝・アトレ竹芝シアター棟1F、プラザ(広場)付近 |
設置場所 | 「和葉」アトレ竹芝シアター棟1F 「菌糸の間(ま)」プラザ(広場)付近 ※1 「つちだるま」プラザ(広場)付近 ※1 雨天時はアトレ竹芝シアター棟1Fで実施 |
料金 | 入場無料 |
ハッシュタグ | #みらい作庭記 |
まとめ
ちょうど11月3日は祝日なので、そこで私も行ってみたいと思います!実際その場に行って、竹芝の空間とオブジェがどのように交わって見えるのかとても楽しみです!
個人的には苔や植物も好きなので、作品単体でも楽しめるポイントが多そうです(つちだるまは遊具だから触れるかな?)
そして、3Dプリンター自体が好きな私としては造形物がどのように作られたのか、リバースエンジニアリング的な視点で見るのもとても楽しみです!笑
気になる方はぜひ展示に行ってみてください!
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