PrusaSlicer 2.6.0のアップデート内容をチェック!【後編】

リサーチ

昨日に引き続き、PrusaSlicer2.6.0のアップデート内容のチェックをやっていきます!

昨日の記事はこちらから読めます!

Original Prusa i3
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サムネイル出典:GitHub

PrusaSlicer2.6.0の特徴 その2

自動FDMサポートペインターとプリントチェッカー

以前のバージョンでも、サポートする領域をペイントできましたが、こちらがより便利に使えるようなアップデートがされています。

サポートペインティングツールに、”Automatic Painting”という自動的にペイントするオプションが追加されました。

このツールのアルゴリズムは、押出ごとにプリントをチェックし、重心、サポートされる部品の重量、ベッドの動き、潜在的な押出機の衝突、ベッドの接着、材料、ブリッジなどの多くの要素を考慮します。

その結果、より効果的なサポート配置が可能になります。例えば、橋梁は一定間隔の支柱のみで支持され、その全長にわたって支持されているわけではありません。もはや職人芸をアルゴリズムがやってくれるイメージですね。

出典:GitHub

オーバーハング関連のアップデート

実験的な機能も含めてオーバーハング関連のアップデートが多くありました。

まずはダイナミックオーバーハングスピードです。この機能により、オーバーハングした押出材を確実に減速させることができます。

速度を下げることで、必要なときに適切な冷却を行えます。アルゴリズムは、前のレイヤーとの押出の重なりを計算し、オーバーハングスローダウン機能から計算された速度を適用します。

4つの入力ポイントを介してオーバーハング減速機能の形状を制御できます。各ポイントには、全幅に対するパーセントで表される押出オーバーラップ値、およびそのオーバーラップにおける所望の速度が設定されています。コントロールポイント間の速度は、線形補間によって計算されます。

この機能は、「Print settings -> Speed -> Dynamic overhang speed」で設定可能です。

出典:GitHub

次に実験的に導入された、オーバーハングに周縁部を追加できる機能です。この機能は、オーバーハング部分を検出し、余分な周辺パスで埋めます。

これらのパスは、はみ出した部分の外周として生成され、可能な限り、はみ出さない部分に固定されます。その後、外周を切断し、新しいパスが前のパスの隣に印刷されるように、外側のアンカーから領域が満たされるように並べ替え、可能であれば再接続します。

この機能により、多くのモデルで大きなオーバーハングの品質が向上し、いくつかのオーバーハングをサポートなしで印刷できます。

「Print Settings -> Layers and Perimeters -> Quality -> Extra perimeters on overhangs」で設定可能です。

出典:GitHub

オーバーハング関連の最後は、カールしたオーバーハングの横断を避ける

これは、フィラメントがカールしている可能性のある領域をエクストルーダーが回避するような移動計画を立てることを目的としています。これは主にステッパーで丸められたオーバーハングで起こり、ノズルとの衝突の原因となることがあります。

カールは、前のレイヤーとのオーバーラップや局所的な曲率などの押出特性から計算されます。この時にファンの方向は考慮されないので、回避は保守的になるようになっていて問題が現れなかった場所を回避することもあるようです。
また、この機能は新しいオーガニックサポートと連携し、急角度でのエッジのはみ出しを回避します。

Print Settings -> Layers and Perimeters -> Quality -> Avoid crossing curled overhangs.」から設定が可能です。

あとがき

以上気になるアップデートのまとめでした。気になるところだけを切り取りましたので、全てのアップデートが気になる方はこちらのリリースノートをご確認くださいませ!

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