Steakholder FoodsがGCC政府と初の多額の契約を締結、3Dバイオプリント技術を商業化

リサーチ
Steakholder Foods’ cooked 3D-printed hybrid-fish fillet. Photo by Shlomi Arbiv

今日は少しtoB向けの3Dプリンター界隈情報を記録していきます。

Steakholder Foods Ltd.(以下、Steakholder Foods)が、GCC(湾岸協力会議:バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEを組織する経済連合)の政府組織と、革新的な3Dバイオプリント技術を商業化するための多額の契約を締結したと発表しました。この提携は、Steakholder Foodsの3Dプリント技術を用いて、地域の食糧安全保障の目標に対応することを目指しています。

サムネイル出典:CISION

パートナーシップとその目的

Steakholder FoodsとGCC政府組織とのパートナーシップは、Steakholder Foodsの3Dプリント技術を活用して、地域の食糧安全保障を向上させることを目指しています。提携の第一歩として、パートナーはハイブリッド魚製品を製造するパイロットプラントの建設に投資します。最終的な目標は、ペルシャ湾地域で初となる大規模な生産施設を建設することです。

技術とその可能性

Steakholder Foodsの3Dプリント技術は、独自のバイオインクを使用して、さまざまな種類の魚や肉の製品、さらには野菜ベースの製品を製造することが可能です。従来の魚や肉の生産に固有の制限を克服し、一貫性のある栄養価の高い安全な食品を提供することが目指されています。この技術は、肉や魚、野菜ベースの製品の味や食感、見た目を忠実に再現することを可能にします。

結論と将来展望

このパートナーシップは、Steakholder Foodsの取り組みを一段と前進させるもので、持続可能で栄養価の高い食品へのアクセスを全ての人々に提供するという未来における食糧安全保障へのビジョンとコミットメントを象徴しています。Steakholder FoodsのCEOであるArik Kaufman氏は、これが同社にとって巨大な前進であり、適切なパートナーを選んだと信じていると述べています。また、同社の事業開発担当副社長であるYair Ayalon氏は、このパートナーシップが3Dプリント技術を商業化するための重要な瞬間であり、食品技術業界に革新的なソリューションを提供するために、今後も戦略的なパートナーシップを追求し続けると述べています。

企業概要

Steakholder Foodsは、培養肉産業の最先端に位置する国際的なディープテック食品会社であり、牛肉やシーフードなどの細胞農業肉製品の生産について、工業化された養殖と漁業に代わるソリューションを開発しています。同社は、肉の味や食感、見た目を忠実に再現する培養肉製品を生産する能力を製造業者に提供することを目指しています。また、Steakholder FoodsはUN Global Compactのメンバーとして、食糧安全保障の強化、カーボンフットプリントの削減、水資源と土地資源の保全といった国連の持続可能な開発目標(SDGs)を支援する行動を取ることにコミットメントしています。

あとがき

3Dプリンターの技術が食料安全保障の強化にも活用されていくのを知って驚きました。中東の経済連合との連携によって事業が推進していけば世界の社会課題の解決につながるだろうと感じました。

こういった取り組み、日本国内でもやってらっしゃる会社があるのか少し興味が出てきたので調べてみようと思います。

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